逆くしゃみ
吸気性のくしゃみの事を「逆くしゃみ」と言います。よく咳と間違えられますが、逆くしゃみは、のどの奥(喉頭部)に喉頭葢(食物の気管への吸引を防ぐふた)が入り込んだり、軟口蓋(口腔と鼻腔を隔離する薄い壁)が震動する事によって引き起こされます。
症状は、短時間(1〜2分程度)持続する吸気性の呼吸困難ですが、嚥下(食事などを飲み込むこと)によって治まります。一般的には、上記のような生理的(正常な反応で病的ではないということ)な反応で、飲水や興奮などによって大きく吸気するときに起りやすいと言われています。若齢時から認められ、チワワやキャバリアでの発生が多いようです。基本的に、治療は必要ありませんが、重度な場合には消炎剤などを内服する事があります。
生理的な反応とはいえ、中高年齢から症状が出始めた場合には、鼻咽頭部を閉塞させるような病気(例えば鼻咽頭部の異物、ポリープなど)が関与している場合もありますので、精密検査が必要な時もあります。
*逆くしゃみと咳の見分け方*
通常、犬が咳をするときは口が開きますが、逆くしゃみの場合は口を閉じています。咳?逆くしゃみ?をしている様子を携帯ビデオカメラやデジタルビデオカメラで撮影し、動物病院で見てもらうのも良い方法です。
*逆くしゃみの止め方*
何もしなくても1〜2分程度で止まりますが、咽頭部(のど)のマッサージや、外鼻孔(鼻の穴)を一時的に閉じると、嚥下反射が起こりますので止まりやすくなります。